吉岡層

高橋純ほか(1934)命名.

分布
模式地は福島町の吉岡付近.
模式地から厚沢部町にかけて分布
.

岩質・地質
おもに均質で暗灰色の泥岩からなり
,砂岩層・亜炭層をはさむ.
基底部は凝灰質の中粒砂岩〜耐火粘土からなる.
松前町の及部川地域には厚い基底礫岩
(層厚150m)がみられ,礫種は福山層に由来するさまざまな火山岩礫.

対比
北部の上ノ国町湯の岱付近に分布する湯の岱層
(秦・山口,1969)は相当層.

関係
福山層を不整合におおう
.層厚は模式地で最大270m.

化石
泥岩は台島型植物群にぞくする温暖性の植物コンプトニア
Comptonia naumanni  リキダンバーLiquidamber miocenicaなどの化石(棚井・鈴木,1963),礫岩層は内湾生の貝化石(正谷はか,1982)や中期中新世の有孔虫化石(秦・山口,1974)をふくむ.



日本の地質1
北海道地方
日本の地質『北海道地方』編集委員会編
共立出版株式会社
1990年
より