ピリカ遺跡

　
長万部側から美利河峠を下り、美利河ダムの手前で右折します。

　美利河の集落の裏手の高台一帯が、ピリカ遺跡になっています。

　ここでは、旧石器時代の石器が多数発掘されています。なかでも、日本で初めて旧石器時代からかんらん岩製のビーズが発見されたり、石器からシカの脂肪酸が発見されたりするなど、大変な成果が上がっています。

　石器は硬質頁岩のもののほか、メノウ製のものもあり、さすがはメノウの産地という感じです。それにしても、あれだけ堅いメノウを金属のハンマーもないまま、石器の形に加工するなどは、現代人の感覚からすると、とても不思議な感じです。
　ハンマーとしては、石製、角製、木製のハンマーは同時もあったということですが、ものすごく高度な加工技術を持っていたということでしょう。

　ピリカ遺跡そのものは、普段は牧草地になっていて、何も見ることができません。そこで、ピリカ旧石器文化館が作られ、発掘の成果が展示されています。
ぜひ訪ねてみましょう。

ピリカ旧石器文化館の石器製作跡から見た、遺跡の様子。

　また、毎年秋には、國學院大学の研究室が発掘に訪れていたのですが、どうやら発掘は終了したようです。